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[ 10周年記念メッセージ ]

パナソニック スタジアム 吹田
10周年記念に
寄せられたメッセージ

10周年記念メッセージ

株式会社竹中工務店/設計チーム

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左から浜谷朋之氏、大平滋彦氏、川合智明氏、奥出久人氏

 私たち設計チームにとって『パナスタ』は「みんなで、サッカーを最高に楽しめるスタジアムをつくりたい」という特別な思い入れを持ちながら進めたプロジェクトでした。我々を設計施工者としてご指名いただいた時から、多くの関係者と対話を重ね、現地に幾度となく足を運び、工事の工程も最後まで見届けてきました。中でも印象に残っているのはホームゴール裏サポーター席の設計変更です。我々設計チームも、サポーターの皆さんとガンバさんの話し合いの場に同席し、対話に参加させていただいた中で、皆さんの「一体感を持って応援したい」という熱い想いに触れ、またそれに何とか応えたいというガンバさんの熱意も実感して、ホーム席のみ3層構造から2層構造とする設計変更を行いました。設計チームで何度も話し合いを重ね、知恵を振り絞って最適解を導き出した日のことは今も鮮明に覚えています。また柿落としの試合前には、そんな我々を慮り、サポーター代表の方から「竹中工務店の皆さん、本当にいいスタジアムをつくってくれてありがとう!」と労っていただきました。「ああ、皆さん、喜んでくださったんだな」と思い、本当に嬉しく、忘れない瞬間として記憶にとどめています。

株式会社竹中工務店/施工チーム

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左から松尾享氏、中野達男氏

 『厳しい現場』が少なくなった今の時代の中で、パナスタは厳しさのもとで運営した集大成のような現場でした。これだけ難しい工事でありながら『早く、安く、丁寧に』を合言葉に重大な事故もなく完成に漕ぎ着けられたのも、各職方がプロフェッショナル集団として一致団結した結果です。ここで育った集団が、のちの全国のスタジアムプロジェクトでスペシャリストとして羽ばたいていることが我々の誇りです。また建設期間を通して本当にたくさんの人が互いを支え合うことで大きな『絆』ができたのも、かけがえのない宝になりました。実は、選手の皆さんが座るベンチシートもその『絆』から実現したことの1つです。当時の日本では海外スタジアムのように国産レーシングカーのシートを採用する前例がない中、日本のレーシングカーのトップシェアを誇るBRIDEさんに直談判でお願いしました。快くご賛同いいただき、レーシング用ポルシェのシートをベースに、体の大きな選手が座ることも想定して少し広げて幅を広げて作っていただきました。もちろん、金額的なところでは「ここは寄付金でつくるスタジアムで予算に限りがあります」と強調して、です(笑)。その特注青黒シートは、世界に誇るスタジアムの顔の一つとなりました。スタジアムと一体化したこの雰囲気が試合に臨む選手の気持ちを高め、ガンバの勝利につながり、この地でJ1制覇の日を迎えることを工事関係者一同、心待ちにしています。

パナソニック ファシリティーズ株式会社/施設総合管理

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左から茶村実氏、山崎翔平氏、畑中泰則氏

 スタジアムの運用が始まった15年の竣工時から施設の保守や点検、清掃、警備、受付といったスタジアムの総合管理を請け負ってまいりました。防災センターとしては常時7名で陣頭指揮を取りつつ、試合日やその前後は毎回、4万席の拭き掃除なども行うため延べ約60名体制で業務にあたっています。また、試合日以外もパナスタはガンバさんが日常的にクラブハウスとして利用されているため、365日体制で警備や受付、清掃業務を行なっています。

 この10年、皆さんの募金によって建てられたスタジアムという背景や『安全、安心で、快適なスタジアム』というコンセプトを意識しつつ、何より、ご来場されるお客さまに気持ちよく利用して帰っていただくことを心掛けて仕事にあたってきました。元々、弊社はビルや工場の管理が業務のほとんどで、スタジアムの管理は初めてだったため、正直、運用当初は我々自身も試行錯誤なところも多かったですが、その都度、ガンバさんと連携を図りながら改善に努めてきました。

 中でも印象に残っているのはヨーロッパの強豪、パリ・サン=ジェルマンFCとのプレシーズンマッチや藤井風さんのライブです。前者は日本代表戦を経験していたことでその経験が活きた部分もありましたが、後者に関してはパナスタ初のライブイベントで、通常の試合とは全く運用が違ったのと、特に照明にはこだわりを持たれていたこともあって初めて直面することも多く、なかなか苦心しました。また、ライブや対外試合となると、ガンバさんの公式戦とは違い、サッカーファンではない方や外国人の方も多数ご来場されるため、当然ながら『スタジアム』の勝手を知らない方も多くいらっしゃるからこそ、いつも以上に気を配った記憶があります。

 そうした過程も過ごしながら、この10年、毎日、スタジアムと接してきましたが、今もご来場いただいた方に安全、安心で、快適に過ごしていただきたいという思いは変わっていません。というより、それを継続していくことが我々にとってもっとも大事な使命だと考えています。ただし、スタジアムの細部に目をやると、経年による設備の老朽化は否めません。それを見逃さず、定期的に安全、安心にご利用いただくための提案をさせていただきながら、「いろんな方に愛されるスタジアム」を持続させていくことも、私どもの役目です。だからこそ、これからもガンバさんの縁の下の力持ちになれるように力をつけながら共に歩んでいきたいと考えています。と同時に、試合やイベント等を通して、パナスタにご来場いただくたくさんの方に感動を与えられる、美しいスタジアムを維持し続けていきたいと思っています。

東洋グリーン株式会社/芝生管理

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左から尾崎智彦氏、濱田真也氏

 パナスタが完成してからの10年、選手の皆さんがプレーしやすいピッチの提供を意識して、常時、7名前後で芝生の管理を行なってきました。時間は経過しても、建物の向きや日照条件が変わるわけではないので、私どもがすべき仕事内容は大きく変わっていませんが、10年という時間の中で積み上げた経験値を財産にしながら、よりいい状態の芝を提供するための様々な働きかけは続けてきました。それでも芝生の育成には季節や天候、気温などが大きく左右されることもあって、年がら年中ベストな状態を作り上げるということはなかなか難しいというのが正直なところです。ですが、年々いろんなデータを経験値として、ミクロの世界ながら進化できているのも事実で、それを励みにしながら私共も、より良いピッチコンディションを作り上げることに力を注いでいます。

 その中で、ガンバさんのご協力を得て2年ごとに芝の張り替えを行うようにもなりました。実は、スタジアムが完成した当初は、芝の張り替えは予定していなかったのですが、日照時間等々の問題もあって、シミュレーションをしていた以上に芝生が劣化していくスピードが早く…。1年を通してベストなピッチ状態を維持するのは難しいという判断から、19年から淡路島に圃場(ほじょう)を設けて芝を育て、2年おきにそれをパナスタに運んで全面の芝生を張り替えています。淡路島の圃場はいわゆる畑で、気象条件としても恵まれているため、2年かけて作ったベストの状態の芝生をパナスタに張り、そこからできるだけいい状態を維持できるように日々、手入れを繰り返しながら、2年経ったらまた新しい芝を張り替えるというイメージです。ただし、ライブ会場として利用した時など、芝が大きく傷んでしまうようなイベントが行われた時には、イレギュラーに半面だけを張り替えるといった工夫もしています。圃場では常に3面分の芝を育てているため、パナスタの場合はそうした急場と言いますか、仮にサッカーの試合以外の用途でパナスタのピッチを利用したとしてもすぐさま対応できる体制であることも、できる限りピッチコンディションに波がない状態を作ることに繋がっています。

 この先も、選手の皆さんができるだけプレーしやすいピッチコンディションを提供することが私どもの使命です。そのために、ミクロの世界にこだわりを持って管理にあたっていきたいと思っていますし、ガンバさんの『タイトル』に貢献できるようなピッチコンディションの提供を意識して芝生の管理に取り組んでいこうと思います。

10周年記念メッセージ
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